業務の用に供される資産に係る次のような租税は、各種所得の金額の計算上必要経費に算入されます。
(1) 固定資産税
(2) 登録免許税
(3) 不動産取得税
(4) 地価税
(5) 特別土地保有税
(6) 事業所税
(7) 自動車取得税
(8) 自動車税
登録免許税の取扱い
減価償却資産に係る登録免許税のうち、次の(1)および(2)については上記と異なる取扱いが定められています。
(1) 特許権、鉱業権のように登録により権利が発生する資産に係る登録免許税
⇒その資産の取得価額に算入しなければなりません。
(2) 船舶、航空機、自動車のように業務の用に供するために登録が必要な資産に係る登録免許税
⇒その資産の取得価額に算入するか、その年の必要経費に算入するか、いずれか選択することができます。
事業主が死亡した場合の取扱い
上述の資産には、相続、遺贈または贈与により取得した資産も含まれます。
したがって、例えばマンション賃貸業を営んでいた事業主が死亡して相続人が事業を引き継ぐ場合に、その賃貸マンションの相続に際して支払った登録免許税や不動産取得税等は必要経費に算入されます。
なお、これは平成17年1月1日以後の相続、遺贈または贈与により取得した資産における取扱いとなります。
必要経費算入時期
その年分の各種所得の金額の計算上必要経費に算入する租税は、原則として、その年12月31日(年の中途で死亡または出国をした場合には、その死亡または出国のとき)までに申告や賦課決定等により納付すべきことが具体的に確定したものとされています。
ただし、固定資産税、不動産取得税、自動車税などの賦課課税方式による租税のうち納期が分割して定められているものについては、各納期の税額をそれぞれの納期の開始の日の属する年分または実際に納付した日の属する年分の必要経費とすることもできます。
例えば、固定資産税の第4期分の税額は、原則として賦課決定を受けた年分の必要経費になりますが、その翌年2月が納期となっていますので、納期の開始の日である翌年分の必要経費とすることもできますし、または実際に納付したその後の年分の必要経費とすることもできます。